1. はじめに
酒販免許は、酒類を販売するための必須ライセンスであり、酒税法に基づいて国税庁・税務署が管理しています。
しかし、申請すれば誰でも取得できるわけではなく、法律で定められた欠格要件に該当する場合は免許が交付されません。
欠格要件は大きく分けると以下の4つです。
- 人的要件
- 場所的要件
- 経営基礎的要件
- 需給調整要件
今回は、この4つを解説します。ぜひ最後までご覧になり、欠格要件に該当するかどうかをチェックしましょう。
2. 人的要件
人的要件とは、申請者やその役員・関係者の経歴や信用状況に関する条件です。
税務署は、免許を与えても適正に酒類販売業を営める人物かどうかを、この要件で判断します。
2-1. 欠格事由の例
人的要件で免許が取れない主なケースは次のとおりです。
- 過去に酒税法や酒類販売に関する法律違反を犯し、罰金以上の刑に処せられた場合(刑期終了から5年以内)
- 暴力団員、または暴力団関係者である場合
- 破産して復権していない場合
- 過去に酒販免許を取り消された経験があり、その取消から5年以内
- 申請書類に虚偽の記載をした場合
- 税金の滞納がある場合(所得税、法人税、消費税、酒税など)

人的要件は“人としての信用”を見られる部分だよ。過去に税金をちゃんと納めてなかったり、酒税法を破ったりするとアウト。暴力団関係者も当然NG。
2-2. 注意ポイント
- 欠格要件は申請者本人だけでなく、役員や使用人、同居家族にも適用されます。
- 特に法人の場合は、代表取締役だけでなく取締役全員が審査対象です。
- 税金の滞納があると、それだけで免許が下りないため、事前に納税状況を確認しておきましょう。
3. 場所的要件
場所的要件とは、販売や保管に使う施設や店舗が、法律や衛生面で問題ないかを判断する基準です。
3-1. 条件の例
- 申請する住所が確定していること(賃貸なら契約書、自己所有なら登記簿が必要)
- 酒類を保管するスペースが確保されていること(室内倉庫など)
- 他の事業と混在せず、酒類販売業を明確に区別できる環境であること
- 住居のみや仮設的な施設は不可(露天商など)



店舗の場所が決まってない状態で申請はできないよ。あと、酒は温度や湿度で劣化しやすいから、保管場所の条件も見られるんだ。
3-2. NGとなる例
- 無店舗型ビジネスで、実際には酒類を保管する場所がない
- 他人の倉庫を間借りしているだけで契約書がない
- 店舗が消防法や建築基準法に違反している
- 保健所から衛生面の指摘を受けている
4. 経営基礎的要件
経営基礎的要件は、事業を継続して行えるだけの経営能力・資金力があるかを審査するものです。
4-1. 判断基準
- 資本金や自己資金が十分にあるか
- 事業計画が現実的であるか
- 過去の経営実績(既存事業があれば)
- 販売先や仕入先の見込みがあるか



酒販免許は“取っただけ”じゃ意味がないんだ。売る体制ができてるか、ちゃんと続けられるかも審査されるよ。
4-2. NGとなる例
- 赤字続きで資金繰りが悪化している
- 事業計画書が空欄だらけ、もしくは現実性がない
- 仕入先や販売先の見込みが全くない
- 開業資金の出所が不明
5. 需給調整要件
需給調整要件は、地域の酒類需給バランスを保つための要件です。
ただし、現在では一部免許(一般酒類小売業免許など)ではほぼ撤廃されています。
5-1. 概要
以前は「同じ地域に酒屋が多すぎる場合は新規免許を出さない」という規制がありました。
しかし、規制緩和によって、特にネット販売や特定ジャンルの販売では、この要件が緩やかになっています。



今は需給調整要件はかなり緩くなってるけど、地域によってはまだ影響ある場合があるから油断は禁物だよ~。
6. 欠格要件チェックリスト
免許申請前に、以下を確認しておくと安心です。
- 税金の滞納はないか
- 暴力団等との関係はないか
- 過去5年以内に免許取消歴や法律違反はないか
- 店舗・保管場所は法令に適合しているか
- 事業計画や資金計画は現実的か
- 必要書類(契約書、登記簿、身分証等)は揃っているか
7. まとめ
酒販免許を取得するためには、人的要件・場所的要件・経営基礎的要件・需給調整要件の4つをクリアする必要があります。
欠格要件は一度該当してしまうと、数年間は免許取得ができません。
事前に自分の状況や店舗環境をチェックし、必要であれば改善してから申請に臨みましょう。



酒販免許は“売りたい”だけじゃ取れないんだ。信用・環境・経営力、この3つが揃って初めてスタートラインに立てるんだよ。

